アメリカでは公的保育がほとんど存在しません。最低限の規制があるものの、免許を取ればどんな個人でも業者でも保育事業を提供できます。公的援助は経済支援(日本でいうとクーポンのようなしくみ)にほぼ限定されます。
そんななかで保育の質を担保するしくみとして、National Association for the Education of Young Children(NAEYC) http://www.naeyc.org/ が提供している第三者評価システムがあります。厳密にはAccreditation(認証)制度で。ただ、NAEYCという第三者が保育の質を評価する、という点においては、事実上の評価システム(Evaluation)といえます。1985年にできた制度です。
以前、メールでやり取りをしたNAEYCの担当者は、「評価制度は各国の事情にあわせて、独自につくりあげるのが理想」と強調。「アメリカの制度がそのまま日本にあてはまることはない」とおっしゃっていたことが印象に残ります。NAEYCの制度は、現場の保育・教育従事者、自治体、学者など多種多様な専門家を大勢、動因して制度を策定し、さらに定期的に改定しています。
NAEYCの評価基準はたしかに、日本にそのまま適用できません。しかし、日本に同様な制度がないなかで、参考にはなると思い、5年前に翻訳会社に依頼し、NAEYCの許可を得て翻訳しました。その後出産や留学で忙しくなり、そのまま放置していました。
娘が現在、通っている保育園はNAEYCの制度で認定された保育園です。その認定の大変さと、それによるメリットも肌で感じました。
NAEYC基準の翻訳は完全ではありません。改訳をしたいところです。ただ、私の手元でいつまでも眠らせておくわけにはいきませんので、とりあえずブログ上に後ほどアップします。